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| 上半期(2011年4月〜9月)の業績について説明してください。 | |
| 世界的な景気停滞と急激な円高の進行により、売上・利益とも苦戦しました。 |
上半期の世界経済は、米国における雇用問題の悪化や欧州での経済不安の広がりなど、全体として不透明な状況が続きました。こうした中、ニット業界では第2四半期に入ると欧米のアパレルから生産地へのオーダーが減少し、特に主力市場である中国においては、金融引き締め政策の影響 も加わって設備投資が減退しました。当社においても、第1四半期はコンピュータ横編機SSR®の販売が堅調でしたが、第2四半期以降、市場環境の急速な悪化を受けて販売が低迷しました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は234億46百万円(前年同期比6.9%減)となりました。利益面では、コストダウンや経費削減に努めたものの、円高や厳しい競合による販売価格の下落により売上総利益率が低下したことで、営業利益は22億64百万円(同53.2%減)となりました。また、急激な円高により営業外費用で為替差損を計上したことから、経常損失は10億34百万円(前年同期は経常利益12億85百万円)、四半期純損失は7億91百万円(前年同期は純利益7億49百万円)となりました。
| ニット産業の現状について説明してください。 | |
| 中国への「一極集中構造」から多様化へ。新たなビジネスの模索が始まっています。 |
世界のニット産業では「中国への一極集中」という従来の構造から、国や地域ごとの「多様なニーズの顕在化」という大きな潮流変化が起こっています。人件費高騰や原料費の値上がり、若年労働力不足の問題などから中国一国での大量生産を見直す動きが広がり、周辺のアジア諸国や東欧、 トルコなどへの生産シフトが進んでいます。一方、欧州のニット業界においても消費地ならではの新しいビジネスモデルを模索し始めており、設備投資意欲が徐々に回復しています。
こうした多様化は、幅広いニーズに応える製品群・ノウハウを持つ当社にとって有利な変化と言えます。個別ニーズへの対応を今後さらに推進し、業界のリーダーとして世界中のニット・アパレル産業の活性化に貢献していきたいと考えています。
| 先進国に向けた提案について説明してください。 | |
| 「企画提案型ビジネス」の確立に向け、顧客企業の変革を支援していきます。 |
中国などからの輸入品の攻勢を受け、縮小傾向にあった先進国のニット産業では、魅力ある商品を生み出す消費地型のモノづくりのあり方が求められており、当社では「企画提案型ビジネス」を積極的に提唱しています。
ニット製品は、素材・色・シルエット・縫製などの「商品企画」を決めるために多くのサンプルが不可欠であり、実物サンプルの制作に多大な時間とコストを費やしています。デザインシステム「SDS®-ONE APEX3」は、これらの問題を根本的に解決する製品で、糸の質感や着用時の重力の影響も再現するバーチャルサンプルが“桁違い”に短い時間で作成できます。また、現物サンプルを作らずに画面上でシミュレーション・検討できるため、コストをかけず、消費者ニーズに応じた魅力ある商品 企画や提案が可能となります。
私自らもトップセールスを実践する中、2011年9月には欧州の顧客企業を訪問し、こうした「企画提案型」のモノづくりを直接、提案させていただき、多くの理解を得ることができました。
| 新興国市場での今後の取り組みについて説明してください。 | |
| それぞれの地域特性を分析して状況に応じた最適な提案営業を進めます。 |

新興国の多くは中国に比べてまだ小さな市場ですが、「一極集中」の構造が変わる中、さらなる発展の可能性を秘めており、当社は各地域・国の状況に応じた提案営業を推進していきます。例えばBRICsの中でも特に注目しているブラジルは内需型の国で、経済成長を背景にニット需要が伸びるとともにファッション志向も高まっているため、ホールガーメント横編機など高級機種の販売に注力します。また東欧諸国は欧州向けニット製品の 生産拠点として存在感を高めており、サービス体制を再整備して対応を強化していきます。
アジア地域では、中国からの生産シフトが進むカンボジア、バングラデシュ、インドネシアなどが新たな重点市場と考えています。また、中国は依然、重要な市場であり、市場ニーズに対応した戦略機SSRによってシェア拡大を図るとともに、上海テックスで浸透させた製品力・ブランド力を、今後の高付加価値機種への展開に活かしていきます。
| 今後に向けての施策は何でしょうか。 | |
| 上半期の取り組みを着実に実績へと結びつけていきます。 |

当期に出展した上海テックスやITMA展で得た顧客からの高い評価を実績につなげるべく、12月以降の設備の需要期に向けてフォロー営業を展開しています。先進国市場では、10〜11月にイタリア各地で個展を開催し「企画提案型ビジネス」の提案を強化することで、ITMA展での引き合いを成果へと結びつけていきます。新興国市場でも、従来のOEM中心から「企画提案型」を目指す企業が現れてきており、そうした企業に高付加価値機種を提案していきます。このほか、世界標準機としてSSRの販促に努めるとともに、デザインシステム「SDS-ONE APEX3」については、ニット業界 のみならず、異業種を含めてさらなる拡販に注力します。
通期連結業績は期初計画を見直し、売上高460億円、営業利益45億円、経常利益15億円、当期純利益10億円を見込んで います(1ドル77円、1ユーロ103円を想定)。また年間配当金は期初の発表通り、1株につき40円(中間配当金17円50銭・期末配当金22円50銭)を予定しています。
| 最後に「モノづくり」への想いを聞かせてください。 | |
| 創造性あるモノづくりで日本を元気にし、持続的な成長を目指していきます。 |
戦後の日本経済の躍進は、創造性を持った人々による質の高い「モノづくり」に支えられてきました。当社が目指すのも、そのような創造性あふれるモノづくり企業です。「急激な円高の中で、なぜ国内生産にこだわるのか」という声もありますが、長期的な視点に立てばそこには大きなメリットがあります。海外生産や生産委託には、当社で培われてきた独自の技術ノウハウの流出リスクがあります。また、世界の多様なニーズに応える当社の横編機は、機種・ゲージ・カム数などの違いを含めると数百種類にも上ります。こうした多品種生産は、研究開発から部品生産、組み立てまで一貫して日本で担っているからこそ可能となります。
当社は「Ever Onward=限りなき前進」の経営理念のもと、 これからも自社での研究開発を行うモノづくり企業としてさらなる成長を目指してまいりますので、今後も中長期的な視点から当社グループの成果に注目いただき、一層のご支援をお願いいたします。
*上記の業績見通しは2011年10月27日現在のものです。実際の業績は、経済情勢の変化などにより、これら予測とは異なる結果となる場合があります。
*2012年1月27日付で、連結売上高385億円、営業利益15億円、経常損失20億円、当期純損失17億円に業績予想を修正しました。なお、前提となる為替レートは1米ドル77円、1ユーロ100円を想定しています。
*2012年4月20日付で、連結売上高373億円、営業利益8億80百万円、経常損失2億10百万円、当期純損失6億40百万円に業績予想を修正しました。